• 大相撲春場所雑感

    こんにちは

    大きいことはいいことですね かわさき屋店主 川崎です。

    昨日終わった大相撲春場所、私が感じたこといくつか論評したいと思います。

    1.白鵬

    強い。強すぎる。1敗したものの、他を寄せ付けない圧倒的強さは健在。ただ、強さの種類は5年前とは確実に変わっています。以前は常人離れした動きのキレから繰り出される技の数々で、相撲を取る前にすでに勝負が決しているような状態でした。現在は、他と比較すると体のキレはやはり素晴らしいですが、それに強かさが加わったというような印象を受けます。正直、場所前の問題発言からくる精神面で今場所崩れるかと思ったんですが、やはり史上最強の力士。精神面も最強であることを、今場所改めて確認しました。振り返れば、昭和の大横綱千代の富士、30過ぎから20回近い優勝を記録して、36歳で引退しています。白鵬の優勝も、40回どころか50回も視界に入ってきているかもしれませんね。

    2.照ノ富士

    今場所一番活躍した力士ですね。今まで一度も二桁勝ったことがなく、今場所二桁勝てれば上出来だと踏んでいました。ところが、蓋を開けてみれば13勝。白鵬も倒し、優勝争いを千秋楽結びの一番まで持ち越してくれたことは、素直に賞賛の対象です。圧倒的な体躯から繰り出される相撲は、欧州勢のような粗さもなく、非常に着実に勝ちを積み重ねていった印象があります。来場所2桁勝つようだと、再来場所の大関はかなり固くなってくるでしょうし、もし来場所大関昇進ともなると、今年中に横綱も見えてくるかもしれませんね。とにかく、来場所の照ノ富士には大きく期待したいです。

    3.その他注目力士

    逸ノ城は9勝に終わりましたが、三役復帰はほぼ間違いないでしょう。個人的には二桁勝って、大関とりの足掛かりを作ってほしいと思っています。私個人的に注目していた十両力士、輝・阿武咲・阿炎はすべて負け越しでした。まだまだ若いので、これからの成長に期待したいと思います。しかし、白鵬以外の横綱大関陣の不甲斐なさはちょっと酷かったですね。2年後には、現在の横綱大関のうち残っているのって白鵬だけじゃないでしょうか。

    そうなったときに、横綱大関の椅子に座っているのは誰かと考えたときに、照ノ富士・逸ノ城・大砂嵐あたりが候補に挙がると思います。御分かりの通り、日本人力士は私が考える候補者にいません。敢えて幕内で揚げるとしたら千代鳳くらいでしょうか。遠藤大怪我しましたし。親方衆には、ぜひとも日本人横綱候補を育ててほしいと感じながら、5月場所を待ちたいと思います。