• 農作物の取引価格決定メカニズム

    こんにちは

    タイトルがなんだか専門家っぽくてかっこいい気が かわさき屋店主 川崎です。

    さて、前回、ポテトチップの件で記事を更新いたしました。今回の記事で、少なからず疑問に思った方もいらっしゃると思う点が一つ。『何故、不作なのにポテチ値上げをしないの?』って思いませんでした?実は、加工品の業界ではよくある話です。通常、不作だと価格が上がります。例えば去年末の白菜なんかその典型例ですね。切干大根も当然そうですし、最近話題になっているのは、ノリが高級品になる!?というニュースもあります。一方、為替の影響で価格が上下することはありますが、カゴメのケチャップが、豊作・不作で価格が変わるとかいう話は聞いたことないですし、芋焼酎なんかもそうですね。

    さて、この差って何なんでしょうか。

    例えば、焼酎原料用の甘藷、一般的には『コガネセンガン』という品種が使用されます。この甘藷、正直おいしくありません、非常にほくほくしていますが、甘さ控えめな品種です。というわけで、焼酎以外の使い道があまりないんですね。大体、焼酎メーカーとの契約で、植え付けの時期には価格が決定して、市場流通というのはほとんど0です。対して、切干大根なんかは、使用用途が幅広く、いろいろな使い方ができます。そういった点が、取引価格が安定するか否かの一つの要因になるんじゃないかと思います。

    ただ、ポテトチップ用のジャガイモについては正直理由がわかりません。じゃがいもは、どちらかというと切干大根のように、幅広い用途で使用できるはず。そうなると、当然相場も上がってくると思うんですが…。

    まぁ、いろんな視点から価格を考察していくことも、なかなか面白いと思います。