2018年05月31日
こんにちは
宮崎は梅雨到来です かわさき屋店主 川﨑です。
さて、昨日まで出張に出ていたため更新できなかった大相撲総括。色々ありましたが、以下、私なりの感想です。
1. 栃ノ心
栃ノ心大関昇進、素晴らしかったですね。何というか、相撲が力強い。白鵬をがっぷり四つで寄り切った相撲なんかも、栃ノ心の成長を感じた相撲でした。千秋楽まで優勝争いを横綱鶴竜と繰り広げ、場所を大いに盛り上げてくれました。直近さん場所の勝ち星が37勝ですので、文句なしで大関昇進ですね。若い時、力強さとスケールの大きさで、将来の大関の声がかかっていた力士でした。しかし、ひざに大きなけがを負い、小結まで経験しておきながら一時期幕下まで陥落。そこから番付を上げていき、なんと大関昇進。しかし、最近の大相撲、30過ぎて花開く力士、増えてきてますよね。栃ノ心も初優勝の先々場所で一気に花開いた感じ。これからもこの流れ、続いていくかもしれませんね。
2. 横綱
優勝を決めた鶴竜、初の二連覇という結果は正直意外でした。怪我を治し、本来の相撲に近づいてきている気がします。31歳という年齢と、怪我続きという状況を鑑みると、正直、もう引退かなと思っていました。鶴竜もここにきて復調の兆しを見せていますので、栃ノ心のごとく、30過ぎてもまだまだ元気なところをこれからも見せてくれるかな。白鵬は、休場明けの横綱としては合格点の成績でしたね、エルボーと揶揄されるカチ上げを封印して、2桁の勝ち星を上げられたのは立派です。全盛期のような、立ち合いで前まわしを取る相撲も見られましたし。ただ、やはり衰えは隠せない。これからどうごまかしながら相撲を取り続けていくか、白鵬の相撲も注目ですね。そして全休の稀勢の里。もう崖っぷちです。私は来場所の休場は許されないと思っています。来場所出場で二けた勝利が続ける最低条件です。正直厳しいでしょうが、是非とも頑張ってもらいたいもの。
3. 若手力士
阿炎、初の上位総当たりで惜しくも負け越しましたね。しかし、白鵬・豪栄道から白星を挙げたのは立派。激しい相撲で土俵を沸かせましたが、勝ち越せなかったのは正直実力不足でしょう。もう少し体を大きくして、突き押しの威力を上げていけば、師匠みたいに三役定着、もしくはそれ以上も望めるかも。他にも阿武咲、12勝で十両優勝、貴景勝、幕内で二桁勝利。本来の実力だと、もう二番くらいは勝てる量力士ですが、怪我明けでこの成績は十分でしょう。貴景勝はたぶん上位総当たりの番付に行くと思いますが、三度目の正直で、上位定着してほしいものです。御嶽海、逸ノ城、正代は、勝ち越しはしたものの物足りない成績。特に御嶽海。毎度毎度の終盤のスタミナ切れ。そこを克服しないと大関とりは厳しいでしょうね。
4. おまけ
宮崎出身の十両、琴恵光関、西十両二枚目で11勝と立派な成績でした。千秋楽、星を落として優勝はなりませんでしたが、最後まで十両の優勝争いをしてくれたのは、郷土力士を応援する見としても非常に嬉しかったです。来場所、宮崎出身力士として44年ぶりの幕内力士が誕生…、のはずなんですが、正直微妙なところ。いや、琴恵光関の成績、十分すぎるんですよ。ただ、陥落確実な力士、一人しかいないんですよね。西の16枚目、安美錦関は4勝なので陥落でしょう。あとは、14枚目の豪風関・13枚目の石浦関が6勝と、ギリギリのこれそうな数字。11枚目の大奄美関も4勝と、本当にギリギリのところ。筆頭で優勝の阿武咲関の昇進は確定として、あと、枠が一つ要る状況。発表当日まで予断を許さない感じがしますね。
といったところで、今場所は以上。また来場所を楽しみにしたいと思います!!
2018年05月11日
こんにちは。
花粉もなく、一年で一番過ごしやすい時期ですね かわさき屋店主 川﨑です。
明後日から始まる大相撲夏場所。世代交代がなかなか進まない感がありますが、ちょくちょく期待の若手が出てきているような感じでもあります。稀勢の里の休場も決まった今場所の、川崎的注目点、いくつか挙げてみたいと思います。
1. 優勝争い
場所前調子がよかった白鵬・鶴竜の両横綱。対照的に、怪我の影響が懸念される大関高安。基本的にはこの三名の争いになるかと思います。高安は、場所前調子悪くても、なんだかんだで本場所星をあげますし、逆に、両横綱は、最近は場所前調子がよくても本場所で崩れる傾向が見られます。関脇以下で絡んできそうな力士だと、大関とりがかかる栃ノ心と、久々に関脇まで上がってきた逸ノ城の両関脇が、優勝争いのキーマンになりそうな気がします。そして、下位に落ちた貴景勝。怪我がなければ、上位総当たりの場所でも二桁勝てる実力者。怪我の具合次第ではダークホースになり得るかと思います。
2. 栃ノ心大関取り
長らく怪我に苦しんできた苦労人、栃ノ心。齢30にして、初の大関とり挑戦です。優勝した1月場所、前頭3枚目でしたので、どう評価されるかと思っていたのですが、大関とりの起点として評価してもらえたみたいです。暗黙の了解として、3場所の合計星数が33番以上が大関とりの条件。14勝、10勝ときているので、二桁勝てば間違いなく大関でしょう。問題は、初の大関とりというプレッシャーに打ち勝てるか。過去、名だたる名力士たちも、初の大関とりは苦労しています。実力的には十分だと思いますが、このプレッシャーに打ち勝てるのか、注目です。
3. 若手大関候補
個人的に最有力とみていた阿武咲が、怪我のため十両転落。貴景勝も先場所のけがで前頭11枚目まで落ちてしまいました。今場所大勝ちすれば期待大ですが、星をあげれないようだと、もうしばらく時間がかかるかなー。そして大卒力士。御嶽海・正代・北勝富士あたりが注目ですが、ちょっと大関の器じゃない気もしてきました。以前から追っていた正代以外の4人、御嶽海以外は三役定着できず、御嶽海は三役で勝てない。もう少し頑張ってもらいたいですね。そしてそんな中、期待の新星阿炎。師匠寺尾譲りの突き押しが魅力ですが、ちょっと変わってみたりするなど、勝汚い面も見られます。ただ、軽量力士ですので、そういった工夫、個人的にアリだと思っています。入幕から二場所連続で10勝での上位総当たり場所。どういった結果になるか楽しみです。
以上の点踏まえてみると楽しめるんじゃないかなーと思います。皆様もご一緒に、大相撲、楽しみましょう!!
2018年03月30日
こんにちは。
土俵外のことが話題になっていることが少々悲しいです かわさき屋店主 川﨑です。
さて、遅くなりましたが、場所後恒例、大相撲の結果についていろいろと論じてみたいと思います。
1. 鶴竜の優勝
流石の優勝。一人横綱の面目を保った優勝でしたね。13勝での優勝、非常に素晴らしかったと思います。ただ、鶴竜復活と位置付けるには、ちょっと内容が悪かったかなと感じています。引きや攻め込まれる場面が目立ち、何とか勝ちを拾う相撲が多かった印象があります。1~3番くらいだったらよくあることですが、私が見た感じ、そんな感じの相撲が5番以上あった印象。来場所以降、ちょっと注視したいですね。そして、最後まで優勝争いに絡むことはできませんでしたが、存在感を見せた高安。二場所連続の12勝優勝次点は立派。そろそろ初優勝も見えてくるかな。魁聖も、終盤まで場所を盛り上げてくれました。来場所以降に期待ですね。
2. 次期大関争い。
私の中で、横綱大関の総数、5~6人がしっくりくる数だと感じています。現在、横綱実際に出場するのは一人と考えると、横綱大関の総数3名。そう考えると、2~3名は昇進しても良い状況だと考えています。ところが、以前から挙げていた大関候補の若手、今場所全滅。阿武咲は怪我で全休。貴景勝は怪我で途中休場。御嶽海・北勝富士は負け越し。二場所連続二けたの逸ノ城は、今場所は9勝。それに代わって、ベテランの栃ノ心が今場所二桁の10勝。来場所、多分最初で最後の大関とりに臨みます。14-10ときているので、二桁勝てば多分昇進。昇進できればめでたいことですが、個人的には、25歳以下の若手に昇進してほいですね…。
3. その他力士について
阿炎、予想より良い成績をあげましたね。入幕から二場所連続二けたは、阿武咲と同じですね。来場所、上位総当たりの場所になるので、どうなるのか楽しみ。突き押し一本なので、引きはしょうがないかと思いますが、変化が少々気になるところ。あと、栃煌山や、嘉風など、以前上で暴れていたベテランの凋落が気になるところ。年齢を考えるとしょうがないかなと思いますが、やはりさみしいですね。そして、多分来場所引退がかかる場所になる稀勢の里。調子が戻ることを期待したいと思いますが、正直難しいと思います。二桁勝てばノルマ達成だと思いますが、果たして…。
折角起きかけていた地殻変動が収まってきたことが残念。来場所以降、面白いことが起こることを期待したいと思います!!
2018年01月23日
こんにちは
関東は大雪で大変そうですね かわさき屋店主 川﨑です。
さて、相撲のことをいつも語る当ブログとしても、一連の不祥事の話題、避けて通るわけにはいきませんね。純粋に相撲だけが注目されればよいのですが、刑事事件を二つも起こしてしまうと、流石にそうはいきません。昨日起こった事件も合わせて、三件の不祥事。個人的に重大だと思う件から、考えを書き記したいと思います。
1. 日馬富士による貴ノ岩暴行事件と、その処分について
この件、個人のFBでは考察を述べたのですが、最も問題なのは、相撲協会のガバナンスだと思います。同じ罪には同じ罰を、というのが、不祥事処分の大原則ではないでしょうか。今回の暴行事件、協会に対する報告義務違反で処罰されたのは、貴乃花親方のみ。現場にいた白鵬・鶴竜両横綱、処罰の理由は、暴行を止めなかったことによるものでした。力士も親方も協会員。当然、同じ規定が適用されるべきです。方や、現場にいたのにお咎めなし。方や、降格という、三番目に思い処罰。体面上、協会への協力拒否と合わせた処罰ですが、どう考えたって邪魔な貴乃花親方排除のためとみられても仕方ないです。何より、今回の混乱の責任を取るべき八角理事長、3か月の減棒だけ。二人の理事解任という大不祥事を起こしながら、この罰則はありえない。仮に、次の理事長に再任されるようなことがあれば、相撲協会、衰退の道は免れないでしょう。そして、評議会の池坊議長、余りに中立とは程遠いと感じるのは私だけでしょうか。
2. 大砂嵐の無免許運転疑惑
こちらの件、まだ捜査情報が出そろっていないので、論評が難しいです。仮に報道通り、無免許運転をしていたのであれば、個人の責任は重く問われるべきだと思います。ただ、やはりこの件は、場所後の捜査終了後まで保留にしたいと思います。
3. 白鵬の土俵態度の問題
白鵬の相撲界への貢献、過去の大横綱と比較しても、非常に大きいと思います。若手育成のための『白鵬杯』の主催で、元優勝力士の阿武咲が現在大活躍しているというのは、非常にわかりやすい功績。その他にも、どん底だった相撲界を支えたのは、間違いなくこの大横綱です。正直、相撲内容に関しては、問題ないと思っています。白鵬の衰えは、2年前には顕著に出ていました。その衰えをカバーするための、苦肉の策が大当たりしたというのが私の見解です。なりふり構わず勝ちに行くか、潔く引退するか、後者を選べというのは、なかなか厳しい選択じゃないでしょうか。しかし、土俵下の態度はちょっと目に余ります。先場所の優勝インタビュー、巡業部長を名指しで非難というのは、力士としてあるまじき態度です。強ければ強いだけ、謙虚にいかないと、組織が成り立たなくなるんじゃないかと思います。
最後に、これら一連のながれ、協会のガバナンスが機能していないことが起因していると思っています。私個人といたしましても、小さいながらも組織のトップとして、社員と会社を預かってる身として、他山の石としてまいりたいと思います。
2018年01月22日
こんにちは。
切り干し大根の集荷でてんやわんや かわさき屋店主 川﨑です。
さて、いつもなら場所前に予想のブログを書くんですが、今場所は出張や現場仕事などで手を割けませんでした。一週間遅れましたが、中日までの感想と、今後の展望を。
1. 横綱大関
稀勢の里、引退待ったなしじゃないでしょうか。やはり、大胸筋断裂はまずいです。今、柔道全日本監督の井上康生さんが、現役のころにやらかしたのがこれでした。それ以降精彩を欠き、現役引退されました。来場所の成績次第では、引退も有りうるでしょうね。白鵬に関しては、張り差しカチ上げ無の白鵬、あそこまで勝てないものかと。勝った二番も、押し込まれた後の逆転でしたからね。鶴竜に関しては、今場所は本当に頑張っていると思います。ただ、これがどれだけ継続できるか…。今年末に、どれだけ横綱が残っているのか、ちょっと心配ですね。大関は、豪栄道はいつも通り。高安に関しては、怪我の後精彩を欠いていますね。27歳と一番脂がのっている時期。もう少し頑張っていただきたいものです。
2. 次期大関候補陣
今場所は御嶽海が結果残してますね。中日終わって7勝。残り7日、4-3で乗り切ったとしても11勝。きちっと二桁勝って、大関とりの足掛かりにしてほしいところ。残りの三人ですが、阿武咲は体動いていますね。上位戦は、後鶴竜を残しています。先場所は、平幕相手に1番しか星を落としていないこの力士。4敗していますが、これから巻き返して二桁もありうるんじゃないでしょうか。貴景勝、北勝富士に関しては、本当に先の二人と紙一重ですね。悪くないけど勝てない。これが上位の厳しさか。
3. その他
昨今、概ね力士の力が均衡しており、連続で結果残せる力士が見当たらなくなっていますね。そういった中で、新十両の阿炎、面白い存在です。師匠の寺尾ばりの突き押しで、新入幕ながら5勝あげています。また、十両に注目すると、一度十両の壁に跳ね返された貴源治。今場所も5勝と頑張っています。先場所は8勝とギリギリの勝ち越しで、今場所も二桁は厳しいかなーと感じています。ただ、まだまだ伸びしろがあるこの力士。阿武咲みたいに、何かのきっかけで一気に上に駆け上がりそう。今後も注目していきたいですね。
こんな感じで展開されている大相撲初場所。あと7日、楽しんでまいりたいものです。