• 大相撲名古屋場所総括

    こんにちは

    子供が夏休みに入り、子供の扱いに頭をかかえます かわさき屋店主 川崎です。

    さて、大相撲名古屋場所、白鵬の優勝で幕を閉じました。今回は、大局的な観点から3つ、振り返ってみます。

    1. 大横綱白鵬 記録達成と復活?

    齢33歳にして、再び最強の座に返り咲く白鵬。今場所は、先場所に引き続き、圧倒的な上手さで優勝をかっさらっていきました。私が思うに、白鵬は確実に衰えています。私が思うに、全盛期白鵬の強さ、歴代トップクラスのキレと、圧倒的な技術をもって相手を制する相撲でした。信じられないくらい鋭い立ち合いで相手を制し、一気に持っていく相撲は、取組前から勝利をあきらめさせるに十分なものでした。残念ながら、年齢とともに動きのキレはなくなってきています。そして代わりに前面に出てきたのは、今まで出す必要がなかった技術の部分。しかし、その技術の部分だけでも、歴代の大横綱に並ぶものを持っているのが白鵬。今になって再確認できるのは、全盛期白鵬は存在自体が反則級だったということ。史上最強力士が、普通の大横綱級まで衰えたというのが私の見解です。向こう三年は優勝に絡めるでしょうね。

    2. 新世代の台頭

    稀勢の里の怪我、鶴竜の引退危機、照ノ富士・豪栄道の万年角番大関と、協会の看板はガタガタです。そういった中で昇進した高安。今場所は新大関の場所ということで、多少の不調も仕方がないかと。来場所、彼の真価が問われるでしょう。そして期待されるのは、新大関・横綱候補。今のところ出てきているのは、御嶽海・北勝富士・宇良・正代の大卒力士と、貴景勝・阿武咲・輝の中卒(高校中退含む)力士の7人でしょう。今のところ、筆頭に挙げられるのは御嶽海でしょうね。上位で確実に勝ち越しを重ね、横綱相手に白星も着実に上げています。あとは、下位相手の取りこぼしが課題。その次に期待できるのは、貴景勝と阿武咲だと思っています。今場所、貴景勝は上位の壁に跳ね返されましたが、まだ21歳と若い。阿武咲も今が伸び盛りの力士で、来場所上位総当たりの番付になります。正直、この二人のどちらか、2年以内に大関に上がってもらわないと、角界ヤバいと思っています。

    3. 角界の不安要素

    今場所何日か中継見ましたが、四つ相撲がすごい減っている印象があります。今の横綱4人、全員4つがベースです。今まで、突き押しメインの横綱って、私は曙くらいしか思い浮かびません。先ほど上げた7人の力士、ちゃんとした四つが取れるの、正代だけじゃないでしょうか。調子の波が激しい突き押しでは、大関まではいけても横綱は難しい気がします。

    そして、外国人力士の大関候補がいないのも気にかかるところ。2年前までは、圧倒的なパワーの四つをとる照ノ富士・体のわりにトリッキーな相撲もとれる逸ノ城の二人が横綱になり、日本人力士の前に立ちふさがることをイメージしていました。しかし、前者は深刻な膝のけがに苦しみ、後者は、弱小部屋による稽古相手不足から伸び悩み。特に照ノ富士、白鵬の次は照ノ富士と思っていただけに、非常に残念です。強力な外国人力士の台頭なくして、角界の盛り上がりはありえないと思います。次の強力な外国人力士、期待したいですね。

    以上、相撲ロスに悩まされるかわさき屋店主の相撲記事でした。