• 店主川﨑 大いに語る その3

    こんにちは

    梅雨明けの意味が解らなくなってきました かわさき屋店主 川﨑です。

    さて、いつまで続くかわからないこのシリーズも3回目になりました。地方の雇用の現状からのアプローチを先日書きましたが、今回は地方の農業の現状から書いてみたいと思います。

    宮崎県の農業産出額は日本トップクラスです。では、生産現場を見てみると、全国的に業界が抱えている問題、宮崎もやはりあります。後継者問題です。弊社は使用する切り干し大根のおよそ9割を直接生産者様から購入しています(残り1割はセリや他業者様、農協様から購入)。金額ベースで考えると、弊社購入額のおよそ7割は60歳以上の、後継者がいない生産者です。皆様から話を聞くと、苦労の割に所得が少なく、とても子供に跡を継いでほしいとは言えないとおっしゃる方多いです。

    生産者の皆様も、多くの方がこだわりをもって生産されています。使用する土地や資材、天候やそれに合わせた作業など、意外と農業、綿密な計画のもと行われています。先日ご一緒させていただいた、卸売業者の社長との話の中で、私たちの使命とはなんぞやという内容になりました。製造者や卸売業者、小売業者などの中間業者は、生産者の想いをいかに消費者に届けるかが使命なんじゃないかと。ただ、流通を担うだけでは、これからの食はより衰退してしまうのは目に見えています。農業を続ける価値がある金額で、高品質な原料を生産者から購入する。商品の価値を正しく伝え、卸売業者・小売業者に適切な価格で購入・販売していただく。そして、消費者の皆様にも、商品の価値を理解していただき、適切な価格で購入していただく。そういったサイクルを作ること事こそが私どもの使命ではないかと思います。

    むこう十年で、日本の農業・食の環境は大きく変わることは間違いありません。その変化をより良いものにできるかどうかは、私どものような中間業者の働きにかかっていることを肝に銘じながら、皆様に商品をお届けしたいと思います。