• 大相撲初場所雑感

    こんにちは
    無事に場所が終わりほっとしております かわさき屋店主 川﨑です。

    さて、コロナ感染などで、休場者多数の中開催された大相撲初場所。もし、ここでクラスターでも起ころうものなら、大相撲の存続危機になっていたところでありますが、無事に場所が終了したということで一安心です。ただ、今場所も思うところが多々ありますので、久々に雑感を。

    1.優勝争い
    大栄翔が終始優勝争いをリードして、見事に賜杯をかっさらっていきました。突き押しに徹して、徹底的に相手に圧力をかける相撲が見事でした。後半戦は、若干硬さが出て、勝った相撲の中にも危ないのが数番見受けられました。それでも、我慢して自分の相撲を取り切ったところが、優勝の要因の一つだと思います。最終盤まで優勝争いを繰り広げた正代も、大関として合格点だと思います。しっかり差して相撲を取るスタイルのほうが、最近は少なくなりつつあります。ただ、四つ相撲のほうが成績は安定すると一般的に言われていますし、カド番でしたが、直近は結構正代も成績安定している気がします。もう少し重心低くなるような稽古して、今後も優勝争いを繰り広げてほしいですね。

    2.その他
    上位陣が不甲斐ない。あまりに不甲斐ない。一応、皆勤した大関二人は、11勝という、大関としては合格点の成績でした。一般的に、二桁が大関の勝ち越しといわれていますので、それはクリアしています。但し、現在は横綱不在の場所。大関も自分ともう一人なので、やはり12勝以上はどちらかにしてほしかった。貴景勝に関しては、今場所びっくりするほどダメでしたね。貴景勝所属の常陸山部屋、関脇の隆の勝含、十両の貴源治と、3名の関取衆を擁していますので、稽古相手に恵まれていないというほどではないと思います。また、怪我をしている様子もありませんでしたし、ダメな理由がわからない。専門家の言う通り、体重の増やしすぎなのか、押し相撲は安定感がないというジンクス通りなのか…。来場所の捲土重来を期待したいですね。
    照ノ富士は存在感示しましたね。彼は、現在大横綱と呼ばれていてもよかったくらいの素質があります。怪我はありますが、右上手取ったら抜群の強さを発揮します。来場所、是非二桁勝って、大関復帰を期待したいですね。
    逆に期待の若手は苦戦した印象。琴勝峰は、正直先場所から力不足かなと思っていました。勝ち越したものの、逆転の相撲も多く、力が足りない印象。案の定、研究されると実力差が大きく出てしまい、大負けしてしまいましたね。同じ年の豊昇龍は、あの番付だったら二桁勝ってほしかったですね。王鵬は幕下で出直しですね。特に、琴勝峰と豊昇龍。この二人が横綱になって、角界を引っ張手てくれるくらいになってほしいですね。

    3.優勝の軽さ
    優勝のありがたみが圧倒的に薄れてきていると感じます。報道で、【大栄翔、悲願の初優勝】みたいな見出し見ますが、悲願が軽すぎる。稀勢の里みたいに、優勝次点を12回繰り返してやっと優勝した…。みたいなのを本当の悲願っていうんだ!!って思っちゃいます。原因は、絶対的な柱がないから。千代の富士 → 貴乃花 → 朝青龍 → 白鵬 ときて、本来であれば照ノ富士が来てたと思うんですが、怪我でやっと大関に再挑戦という段階。強い横綱を押しのけて優勝とかでなく、低いレベルでのドングリの背比べで、ぽっと出で優勝かっさらっちゃいました。みたいなのが多い印象なんですよね。若手が成長してくれて、早く柱になる力士が出てきてほしいものです。

    非常に長くなってしまいましたが、来場所は、照ノ富士の大関再挑戦と、貴景勝の捲土重来を楽しみにしたいと思います。