• 大相撲大阪場所雑感

    こんにちは
    無観客興行は寂しい かわさき屋店主 川﨑です。

    さて、21世紀初、無観客での大相撲興行。悪い意味で歴史に残ってしまった今場所の総括をやってみたいと思います。

    1. 優勝 白鵬
    千秋楽、横綱同士の相星決戦。本当だったら時間いっぱいで大きな歓声に包まれるような一番でしたね。
    相撲内容も、攻防が繰り返される、非常に見ごたえのある一番でした。それにしても白鵬、毎場所の活躍は、体力的な問題からかもう厳しいですが、休み休みだとまだ行けそうですね。しかし、正直この結果、非常に不満。20代中盤の若手が不甲斐なさすぎる。確か、白鵬・鶴竜の皆勤した場所、全部優勝この二人にかっさらわれているような。いい加減、どちらも30代中盤。良い方悪いが、ピークとっくに過ぎたロートルです。貴景勝にいたっては負け越し。朝乃山、御嶽海も失速。北勝富士は大負け。先場所に引き続き、若手の不甲斐なさが目に付いた15日間に思えました。

    2. 朝乃山 大関昇進
    事前の記事を書いていなかったので信用できないかもしれませんが、朝乃山の昇進確立、高安とか貴景勝が大関とった時くらい可能性高いと思っていました。直近3場所で32勝と、一般的な目安には届かなかったものの、その前の場所でも上位総当たりで2桁勝利。以前に幕内最高優勝を経していたところを加味すると、まぁ、昇進は妥当だと思います。朝乃山、今どきの若手には珍しい、きっちり四つに組んで相撲が取れるタイプです。えてしてこのタイプ、押し相撲のタイプより安定感があります。期待されている若手の多くは押し相撲。大関貴景勝も例外ではありません。しかし、押し相撲で横綱になった力士といったら、まぁ、あえて言うなら曙くらいでしょうか。朝乃山には優勝したときのような爆発力もありますので、これから、大関でも活躍してほしいですね。

    3. 若手の台頭
    幕尻の琴の若、見事9勝で勝ち越し。新入幕、22歳で勝ち越しは、まぁまぁ褒められるべき成績でしょう。同部屋の琴勝峰に至っては、20歳で十両優勝。この二人、期待できそうな理由として、どちらも四つで相撲が取れる点が挙げられます。どちらも高卒で角界入りした力士。一時期は琴奨菊・琴欧州の二人を擁した名門佐渡嶽部屋に所属。琴奨菊が落ちていき、一時期琴恵光と関取が二人だけの時期もありましたが、流石は名門ですね。来場所は琴大豪も十両入り確実ですので、一挙関取が5人。何がいいかって、やはり、二人とも四つ相撲が取れるのがいい。個人的には琴勝峰、将来の横綱候補といってもいいんじゃないかなと。幕下で琴手計の四股名の時から注目してきましたが、今後が本当に楽しみ。豊昇龍は十両がやっと最近板についてきたところ。納谷と塚原は、幕下上位で足踏み中。ただ、この年代、一つのきっかけで一気に化けることもあります。願わくば、来年のこの場所は、4人とも幕の内で相撲が見てみたいですね。

    以上。夏場所は通常開催ができることを祈りつつ、来場所を楽しみにしたいと思います。